Meet Taipei 2022
アジア最大規模のスタートアップイベント「Meet Taipei 2022」が11月17〜19日、台北市内で開催された。2014年から9回目となる今回は「The New Paths for Disrupters(ディスラプター(注)への新たな道)」をテーマとし、約500社・団体のスタートアップ企業、アクセラレーター、政府機関などが出展。このうち台湾のスタートアップが362社を占めたほか、海外のスタートアップ77社も出展。また、10月13日から新型コロナウイルス対策に伴う台湾入境時の隔離検疫の撤廃を受けて、海外のスタートアップのうち約50社は台湾に渡航して出展した。
開催前日の16日に行われた開幕式には、頼清徳副総統や柯文哲台北市長のほか、日本台湾交流協会の服部崇副代表をはじめとする各国・地域からの来賓が参加した。頼副総統は、台湾当局はスタートアップ育成に向けて多くの優遇策や人材育成計画を打ち出しているほか、Meet Taipeiによってスタートアップとアクセラレーター、ベンチャーキャピタルなどが集積するエコシステムが育っていると強調。台湾のビジネス環境に自信を示した。
日本台湾交流協会は、ジェトロと台湾随一のアクセラレーターGarage+と連携し、アクセラレーションプログラムを実施。採択された日本のスタートアップ5社(EAGLYS、Finger Vision、IMUZAK、Thermalytica、ウォーターデザインジャパン)は出展に加え、18日に開催されたピッチイベントにも参加。来場した投資家に向けて自社の技術やサービスをアピールした。台湾では総じて日本のスタートアップへの関心が高く、採択企業には会期中や会期後に投資家などから数多くの面談希望が寄せられた。
会期中にジェトロは、日本台湾交流協会と共催で対日投資セミナー「ニューノーマル時代の持続可能性と日本のポストコロナにおける市場機会(Sustainability as the New Normal:Market opportunities in Japan’s post-pandemic era)」を開催。セミナーでは、日本のアクセラレーターのゼロワンブースターの川島健取締役がポストコロナの日本の投資環境について紹介したほか、台湾企業による日本進出事例として来毅数位科技(LYDSEC)の林政毅董事長が登壇し、日本市場開拓時の留意点などを解説した。ジェトロは台湾企業の日本進出に当たって提供できる支援内容を紹介し、多くの来場者でにぎわった。